アクセス 見学・体験予約

ブログ

身体障害がある方の就労とは?働き方の選択肢をまるごと解説

身体障害を抱えながら「働きたい」という意欲を持ちつつも、実際の一歩を踏み出すことに不安を感じている方は少なくありません。

先天的な障害であっても、事故や病気による後天的な障害であっても、それまで当たり前にできていたことが制限される中で、仕事とどう向き合えばよいのか悩むのは当然のことです。

「自分にできる仕事があるのだろうか」「職場に迷惑をかけてしまわないか」「体調と仕事の両立は可能なのか」といった不安は、多くの身体障害を持つ方が共通して抱える課題となっています。

しかし、現代の日本では障害者雇用促進法の改正やテレワークの普及により、身体障害がある方の働き方は以前よりも格段に多様化しています。

本記事では、身体障害がある方の就労を取り巻く現状から、具体的な働き方の選択肢、そして無理なく仕事を続けるための工夫や相談先までを詳しく解説します。この記事を読むことで、あなたにとって最適な「働く形」を見つけるヒントが得られるはずです。

身体障害がある方の就労を取り巻く現状

身体障害がある方の就労状況は、ここ数年で大きな変化を迎えています。まずは、現在の社会が障害者の「働く」をどのように支えようとしているのか、その背景を正しく理解することから始めましょう。

身体障害の種類と就労における課題

身体障害と一口に言っても、その特性は多岐にわたります。肢体不自由、視覚障害、聴覚・言語障害、および外見からは分かりにくい内部障害など、障害の種類によって就労における課題は異なります。

身体障害がある方が就労を考える際、まず直面するのが「物理的なバリア」と「心理的なバリア」の2つです。

物理的なバリアとは、オフィスの段差や狭い通路、操作しにくい事務機器など、環境そのものが障害となっている状態を指します。一方、心理的なバリアとは、「自分には無理ではないか」「周囲に迷惑をかけてしまうのではないか」という不安や、周囲の無理解による孤独感です。

しかし、これらのバリアは適切な配慮と理解があれば、多くの場合乗り越えることが可能です。以下の表に、主な障害の種類ごとの課題と、企業側で実施可能な配慮の具体例をまとめました。

障害の種類就労における主な課題と配慮の例
肢体不自由段差の解消(バリアフリー)、デスクの高さ調整、通勤時間の調整、手作業の補助具活用
視覚障害画面読み上げソフトの導入、拡大読書器の利用、照明の調整、点字による案内
聴覚・言語障害筆談やチャットツールの活用、手話通訳の配置、視覚的な情報伝達(ランプや掲示)
内部障害疲れやすさへの配慮(休憩時間の確保)、通院のための休暇、重労働の回避、温度管理

これらの課題に対して、「自分一人で何とかしなければならない」と考える必要はありません。現代の就労支援では、これらの特性を「個性」として捉え、適切な環境調整(合理的配慮)を行うことが企業の義務となっています。

進む障害者雇用と法定雇用率の引き上げ

日本政府は、障害者が社会の一員として共に働く「共生社会」の実現を目指し、企業に対して一定割合以上の障害者を雇用することを義務付けています。これが「法定雇用率」です。

2024年4月からは、民間企業の法定雇用率が2.3%から2.5%へと引き上げられました。さらに、2027年7月には2.7%まで引き上げられることが決定しています。

この数字の推移は、社会全体が「障害者を雇用する」という段階から、「障害者が当たり前に活躍できる環境を作る」という段階へ移行していることを示しています。

企業側も、単に数字を達成するためだけではなく、貴重な戦力として身体障害を持つ方を迎え入れる体制を整え始めています。特にIT技術の進歩により、身体的な制限があっても能力を発揮できる職種が増えていることは、大きな追い風と言えるでしょう。

身体障害を持つ方が選べる「働き方」の選択肢

「働く」という言葉から連想するのは、毎朝満員電車に揺られてオフィスへ向かう姿だけではありません。身体障害がある方にとって、体力や移動の負担を考慮した多様な選択肢が存在します。

一般就労(障害者雇用枠・一般雇用枠)

最も一般的な選択肢は、企業に直接雇用されて働く一般就労です。これには一般雇用枠と障害者雇用枠の2つの入り口があります。

一般雇用枠は、障害の有無に関わらず同じ条件で選考を受ける形です。障害を伏せて働く「クローズ就労」を選ぶ方もいますが、体調悪化時の配慮が得にくいというリスクもあります。

一方、障害者雇用枠は、障害があることを前提とした採用枠です。通院のための休暇や、業務内容の調整、物理的な環境整備などの「合理的配慮」を受けやすいのが最大のメリットです。また、大手企業が障害者雇用のために設立する「特例子会社」では、より専門的なサポート体制の中で働くことができます。

在宅ワーク・テレワークという新しい形

肢体不自由や内部障害などで通勤が大きな負担となる方にとって、在宅ワーク(テレワーク)は非常に有効な選択肢です。自宅が職場になるため、移動による体力の消耗を抑えられ、車いすでの移動やバリアフリーの心配をする必要がありません。

特に重度の肢体不自由がある方や、免疫力の低下により外出にリスクを伴う内部障害の方にとって、テレワークは「働くこと」そのものを可能にする画期的な手段となりました。近年では、事務職だけでなく、Webデザイン、プログラミング、ライティング、データ入力など、パソコン一台で完結する仕事が増えています。

また、企業に雇用される形での在宅勤務だけでなく、クラウドソーシングサイトを活用してフリーランスとして自分のペースで案件を受注する働き方も広がっています。自分の体調が良い時間帯に集中して作業を行い、疲れたらすぐに横になって休める環境は、身体障害を持つ方にとって理想的なワークスタイルの一つと言えるでしょう。

ただし、在宅ワークには「孤独感を感じやすい」「オンとオフの切り替えが難しい」といった側面もあります。そのため、チャットツールやビデオ会議を活用して定期的にコミュニケーションを取る工夫や、自分なりのルーティンを作ることが成功の鍵となります。

福祉的就労(就労継続支援A型・B型)

「いきなり一般企業で週5日働くのは自信がない」「まずは体調を整えながら少しずつ働きたい」という方に適しているのが、障害福祉サービスの一環である福祉的就労です。

サービス種別特徴とメリット
就労継続支援A型事業所と雇用契約を結び、最低賃金以上の給与が保証される。一般就労に近い環境でステップアップを目指せる。
就労継続支援B型雇用契約を結ばず、自分の体調やペースに合わせて短時間から働ける。作業に応じた「工賃」を受け取りながら、生活リズムを整えられる。

特に就労継続支援B型は、年齢や体力の制限が少なく、リハビリテーションとしての側面も強いため、長いブランクがある方や、後天的な障害でこれまでの働き方が難しくなった方が「働く喜び」を再確認する場所として最適です。

身体障害と仕事を両立させるための工夫とポイント

仕事を長く続けるためには、自分の障害と上手に付き合いながら、無理のないスタイルを確立することが不可欠です。

自分の障害特性と「できること」を整理する

就職活動や仕事選びの第一歩は、徹底した「自己理解」です。自分がどのような場面で困りごとを感じるのか、逆にどのような環境であれば能力を発揮できるのかを整理しましょう。

氏野 恵

本文をここに入力

例えば、「長時間の立位は難しいが、座り仕事なら集中できる」「細かい文字は見えにくいが、音声案内があれば事務作業が可能」といった具合です。これらを具体的に言語化しておくことで、企業に対して「どのような配慮があれば、自分はこれだけの貢献ができる」というポジティブな提案が可能になります。

日常生活と仕事のバランス(体調管理)

身体障害がある方にとって、日々の体調管理は仕事の一部と言っても過言ではありません。無理をして数日間働いても、その後に寝込んでしまっては継続的な就労は難しくなります。

  • 通院日の確保: 定期的な診察やリハビリを優先できるスケジュールを組む。
  • 休憩の取り方: 疲れを感じる前に、短時間の休憩をこまめに挟む工夫をする。
  • 相談相手を持つ: 職場の理解者だけでなく、家族や支援機関の担当者など、本音を話せる場を確保する。

「完璧にこなさなければならない」という思い込みを捨て、8割の力で継続することを目標にするのが、長く働き続けるコツです。

一人で悩まないために!活用したい相談窓口と支援制度

働き方の選択肢を知っても、「具体的にどう動けばいいかわからない」という時は、専門の支援機関を頼りましょう。

ハローワークや障害者就業・生活支援センター

ハローワークには障害者専用の窓口があり、専門の相談員が求人紹介や面接の同行などを行ってくれます。また、障害者就業・生活支援センター(通称:なかぽつ)は、仕事面だけでなく、生活面の相談にも乗ってくれる心強い存在です。

就労移行支援と就労継続支援

「働くためのスキルを身につけたい」という場合は、就労移行支援事業所が適しています。パソコンスキルやビジネスマナーの習得、職場実習などを通じて、一般就労への移行をサポートしてくれます。

一方、前述した就労継続支援(A型・B型)は、実際に作業を行いながら働く場所そのものを提供してくれるサービスです。これらの事業所は、単なる作業場ではなく、同じ悩みを持つ仲間と出会い、社会との繋がりを実感できる大切なコミュニティでもあります。

東大阪で自分らしく働く一歩を。「わんすてっぷ」のご案内

大阪府東大阪市にある就労継続支援B型事業所「わんすてっぷ」は、身体障害をはじめ、さまざまな障害を持つ方が「自分らしく、一歩ずつ」前進することを支える場所です。

私たちは、単に作業を提供するだけでなく、利用者様が社会との繋がりを感じ、自己肯定感を高められるような環境づくりを最優先に考えています。

「わんすてっぷ」の大きな特徴は、以下の3点に集約されます。

1.徹底した個別サポート体制

身体障害がある方にとって、日によって体調が変動することは珍しくありません。

「わんすてっぷ」では、その日の体調に合わせて作業内容や時間を柔軟に調整する他、車いすを利用されている方や、特定の動作に制限がある方でも、無理なく取り組める作業を一緒に見つけ出す支援を行っています。

2.多様でやりがいのある作業内容

私たちは、利用者様の「得意」や「好き」を大切にしています。軽作業から事務的な作業、クリエイティブな活動まで、幅広い選択肢を用意しています。

自分の手がけた仕事が誰かの役に立っているという実感は、働く意欲を育む、大きな原動力となるはずです。

3.温かく、安心できるコミュニティ

「わんすてっぷ」は、スタッフと利用者様の距離が近く、何でも相談できるアットホームな雰囲気が自慢です。

仕事の悩みはもちろん、日常生活での困りごとや、将来への不安など、一人で抱え込みがちな思いを共有できる仲間がここにはいます。

東大阪という地域に根ざし、利用者様が「ここに来てよかった」「明日もまた来たい」と思えるような、第二の家のような場所であることを目指しています。

見学・相談から始まる新しい毎日

「今の自分に何ができるだろう」「外に出るのが少し怖い」と感じている方も、まずは一度、わんすてっぷの空気を感じに来てみませんか?

見学や相談は随時受け付けています。具体的な作業内容を見たり、スタッフと話をしたりすることで、これまで見えていなかった「新しい働き方の選択肢」が見つかるかもしれません。

あなたの「働きたい」という大切な気持ちを、私たちは全力で応援します。焦る必要はありません。わんすてっぷで、あなただけの「一歩」を一緒に踏み出しましょう。

「わんすてっぷ」への見学予約やご質問は、以下のフォームよりお気軽にお送りください。

結び

身体障害がある方の就労は、決して「諦めるべきもの」ではありません。社会の仕組みは変わり、テクノロジーは進化し、あなたの個性を必要としている場所は必ず存在します。

大切なのは、自分に合った働き方を知り、適切なサポートを受けることです。

一般就労を目指す道もあれば、B型事業所で自分のペースを大切にする道もあります。どの道を選んでも、あなたが社会と繋がり、自分の役割を見つけることは、人生において大きな価値となります。

もし今、一人で悩んでいるのなら、その重荷を少しだけ私たちに分けてみませんか?

氏野 恵

働き方の選択肢を知っても、「具体的にどう動けばいいかわからない」という時は、専門の支援機関を頼りましょう。

氏野 恵|サービス管理責任者

氏野 恵|サービス管理責任者

就労継続支援B型事業所「わんすてっぷ」の管理者・サービス管理責任者(兼務)。 福祉分野で7年半の実務経験を持ち、介護福祉士、強度行動障害支援者の資格を有する。 利用者さん一人ひとりの特性や気持ちを丁寧にくみ取り、やってみたい気持ちを大切にした支援を心がけている。 また、JNAネイリスト技能検定2級を取得しネイリストとして約2年間のサロンワーク経験と、福祉ネイリストとしての活動経験を持つ。支援の幅を広げる学びの一環として野菜ソムリエの資格も取得し、これまでの経験を活かしながら日々の事業所運営と支援に取り組んでいる。」

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

ページ上部へ戻る
目次